Life Studies

 

また突然のお知らせです。

昨晩するべきでしたが、設営が終わって焼き肉を食べたら

もう胃もたれがすごくて、、今朝になりました。

来る2014年2月12日水曜日(なんと明日!!というか今日!)

から銀座のニコンサロンで写真展が始まります。

いつもこんな急なお知らせでごめんなさい!!

今回はニューヨークのシリーズです。

言葉にできないものがいっぱいつまった「Life Studies」です。

ぜひ見に来てください。

オープニングパーティは6時半から。

ホットワインでお待ちしています〜!

 

藤岡亜弥写真展「Life Studies」

Aya Fujioka Exhibition “Life Studies”

銀座 Nikon Salon
2014/2/12(wed)-2/25(tue)
10:30-18:30(last day-15:00)
Opening Party :2014/2/12(wed) 18:30-

 

 

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「Life Studies」

 

2007年秋、文化庁の留学生として1年間の予定で、私はニューヨークを選んだ。予想もしなかったことだが、それから4年間もニューヨークで生活をすることになった。

これまでにない開放感と高揚感が自分にあったこと、エキサイティングな出会いやこの街の不思議なエネルギーは語るに語り尽くせない。しかし、美しくうそをついてしまいたくなるほど隠しておきたいことも多い。逆風は、まず最初のアパート探しからはじまり、その後も気が遠くなるような失敗や事件や失望があった。

虚言癖のあるボーイフレンド、自称「女優」で浮き沈みの激しいガールフレンド、マリファナ中毒の隣人、ルーズでナルシストなルームメイト。うらやましいほど自分勝手な人たちばかりを相手に、私はいつも腹を立てていた。私も含めみんなが病的で、まじめに滑稽だった。

ルームメイトともよくケンカした。たとえば、「Here is New York! Go home or Go to New Jersey if you don’t want to be selfish!」(ここはニューヨークよ!わがままがイヤなら、家に帰るかニュージャージー(*隣の州)に行け!)というありがたい言葉は、勝手に人の部屋に入って私の洋服を借りるルームメイトが言い放った一言である。まるで格言のようだった。こんな理不尽にも出くわさず楽しくニューヨークに暮らす人はいっぱいいるだろうに、なぜ私がこのようなクセ者ばかりを引き寄せるのか自分が情けなかった。

そんな日常が本編なら、この物語の本編をおもしろがる余裕など私にはなかった。いつもそこから逃げ出し外に向かって歩こうとする自分がいた。私が目をそらした先、物欲しそうに見つめたもの、それがここにある私のニューヨークなのかもしれない。

強烈な都市の魔力にわなないたり救われたりしながら、私は何度小さな自分を見つめたことだろう。

ニューヨークを想うと今でも心が震えるのは、それが私にとって鈍く光りつづける時間だからだ。

それは私に与えられたかけがえのない「Life Studies」だった。

 

藤岡亜弥

 

 

 

 

 

2014-02-12 | Posted in BLOG1 Comment » 

広島県人

 

遠方からの便りというのはうれしいものである。

それは時間の流れを感じたり自分の歴史を感じたりする

特別なひとときである。

最近私が長い間会っていない大切な友人から

ふいにもらった2通のメールを紹介したい。

 

 「藤岡さん、

お掛け様で、元気です。

 藤岡さんはまたニューヨークから帰って来ました、良いですね。

私は仕事がまあまです、私は結婚しました、子供もありました。

日本に来る予定がない、ありましたら、ぜひ藤岡さんに連絡します。

私はいつも貴方を思い出します、最近何か変更しますか?

今日は2月14日バリンタインアですが、好きのboyがありましたら、

彼に愛意を表示してがんっばて下さい。

このメールが見ましたら、返事をお願いします。よろしくお願いします。

胡旭潔」

 

私が昔勤めていた会社の中国人の同僚の胡さんからである。

何年も連絡を取らずとも変わらない友情を感じるうれしいメールである。

仕事も人柄もまじめな人だった。メールもまじめだ。

「好きのboyがありましたら、彼に愛意を表示して。。。」

という、胡さんのくったくのない言葉にも感動を覚える。

そんなこと簡単にできたらだれも苦労はしていないのだが、

誰かに愛意を表示することは、もしかしたら考えるよりもずっとシン

プルなことなのかもしれない、といろいろ考えさせられた

まっすぐでいいメールだった。バレンタリンア。アーメン。

最近、今どこ?というメールをよくもらうのだが、

去年の年末には小学校のときからの友人から突然こんな不穏なメール

が届いた。

「あやちゃん、今どこにいますか?あやちゃんにこのメールは届いて

ますか?あやちゃんのお父さんがブログであやちゃんを探していま

す。このメールを読んだらすぐに返事をしてください。」

私は何ごとがあったのかわからず、ぎょっとしてすぐに父のブログを

探した。私が長いあいだ読んでいなかった父のブログをここに添付

してみよう。

 

「あや、どうしてますか。パパのブログに返事をくれますか。

スカープウがだめになったのでんメールをブログに書いてください。

いつごろ日本に帰るのか今何をいるのか。最近のことを知らせてく

ださい。パパとママは5月4日から6日にてアルペンルートに行

きました。ままー良かった。。天候も余り良く仲ってけど。

パパより」

 

 

父はニューヨークにいる私にあててメッセージをブログに書いている

のだが、父はこの時点(2012年5月)でブログに飽きたようだ。

その後ほったらかしである。

これを見た人は、親に連絡も入れずお前はなにをやっているんだ!

親不孝者!とあきれていることだろう。誤解だ。

ふうちゃん!そしてみなさーん!

私、生きております〜!実家にも連絡を入れております〜!

ご心配をおかけしました。

 

(毎回のことながら)

近況をお知らせする場であるこのブログも1年半もさぼった。。。

さぼればさぼるほど、もう見たくない。という心境を

どう乗り越えて、また書き始めるのか。

(それを察してほしい。)

私は去年ニューヨークから帰国し現在広島在住である。

20年ぶりの広島である。

広島には7つの川が流れていて、私はその7番目の川が見えるアパートに

住んでいる。

川の近くに住むということと、アパートから川が見えるというのは

似ていて非なり。窓から川が見える生活というのはすばらしい。

 

広島出身とはいえ20年も留守にしていたので、まるで外国人のような

気分になるときもある。驚きや新しい発見も多い。

ふるさと新発見のひとつは、広島人は真面目な顔をして意外に

だじゃれ好きな人種ではないかということである。

例えば、呉線に乗っていると、これである。

 

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「酔って迷惑カキないで」、、、、特産が牡蠣だとはいえ、

いくらなんでも無理があるのではないか。大胆だ。

駅のアイスクリーム屋には、こんな名前の焼き栗入りのアイスを売る店。

「愛ス栗〜夢」でなかっただけよしとする。

 

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つぎに、「むさし」という広島にある有名なおむすび屋のオリジナル商品である

紫蘇茶のネーミングがなんと、「おいシソー」。売れ行きが心配である。

 

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また、ひろしま生協のカタログを見ていると、ためいきがでるほどの

一級のだじゃれが次々とでてくる。

広島カープの応援商品には、カープの鯉にかけて作った柏餅。

そのコピーが、「勝ちよコイ!」そして餅の名は「コイコイ勝餅」

 

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冷凍スルメイカのキャッチフレーズは、

「この鮮度、産地で食べているみたいじゃあなイカ!」

 

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作っている人もさぞかし楽しいだろう。もう一つ言わせてもらえれば、

広島の観光キャンペーンのキャチフレーズをご存知だろうか、

「おしい!広島県」という残念なコピーで、私は見るたびにイラッとしている。

 

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これをよしと思う広島人はいるだろうか、と憤慨していたら、

ある日、「おしん」という映画のプロモーションでこの「おしい!広島県」

をパロってこのような映画のポスターが、、、、、!!!

 

写真

 

やるじゃあないか!広島県!

はじめて「おしい!広島」というキャッチが生きた仕事だと

私はうなった。

このポスターを制作した方のセンスの良さ、そしてそれを許した

広島観光協会に熱い拍手を送りたい。

そしてこんなダジャレの多い楽しい広島にぜひ遊びにきてほしい!

こんな電車も走ってるよ〜!待ってまーす!

 

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2014-02-12 | Posted in BLOGNo Comments » 
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