雨。
朝からずっとダラダラしたあげくこのままではいけないと無理やり新宿に出る。
ダラダラさまよったのち、やっぱりきょうはずっとだめだと分かる。
そうするとむしょうに野暮な映画が観たくなった。
そこで私が選んだのは台湾の映画「9月に降る風」だった。
舞台は1997年の台北近郊の町。
(なにをかくそうわたしはその当時台湾にいて、1年半ものあいだプラプラ遊ん
でいた。中国語の勉強に明け暮れていた。)
台湾の青春映画。それはなんとなく10年前の日本のテレビドラマっぽくて、ま
あまあそれなりの展開。
高校生が煙草を吸うシーンがやけに多くて変だった。私はそれを他の人はどう観
ているだろうかということのほうが気になってしょうがない。
ちょっと過剰に安っぽいところ、そのヤサグレ感がまさに台湾なのだった。
台湾特有の舌ったらずな北京語が懐かしい!もうそれだけで大満足ぅ〜。
それにバックに流れる張恵妹の歌が懐かしい!ああ懐かしい!懐かしい!
張恵妹の歌をくちずさみながら雨の新宿を歩いていたら、安い酒を飲まずにはい
られない気分に。
きょうわかったことは、みっつ。
1、台湾はいつまでもわたしのための台湾でいてくれるのだということ。
2、懐かしむこととは、なにかを片付けることではなく、なにかを増やすこと
なのだということ。
3、わたしはいつまでもダメ人間だということ。
一度刺したニードルはなかなか抜けない。
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