2014-09-02

中国新聞

 

 

今年の広島の8月6日は雨。

この日に降る雨は43年ぶりだったそうだ。

それでも今年も多くの人が広島に集まった。

初めて見る雨の8月6日の平和記念式典は、 警備員や合唱団が一同に

同じ白い雨合羽を着ていて、奇妙な光景だった。

まるで白いありんこがお葬式に並んで立っているような。。。

まるで死んだ亡霊がぞろぞろ歩いているような。。。

 

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平和公園ではこの日、人々は歌を歌い、フラダンスを踊り、

灯籠を流し、それぞれのやり方で平和を祈る。

そしてフェスティバルのような一日が終わる。

お祭り化していく命日への賛否両論はあるが、これもまた今の

私たちのヒロシマなのだ。

広島の何を撮れば、今の広島が写るのかと、考え始めた瞬間から、

自分が広島について何も知らないことに気づかされる。

死んだ人の写真を手でなぞってみて、その歴史は心の中にある?

もう手で触れないものを、見て感じること?

来年は被爆70年。

 

 

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そんな今年の8月6日の中国新聞のテレビ番組欄では、隠し文字があること

で話題になった。 縦に読むと、なんと「カープ応援できる平和に感謝」と

読める仕掛けになっていた。

粋なことをする新聞社だなあと、中国新聞のお株があがったのも

間違いないだろう。

 

 

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そこで、私は言いたい!

はっきりいって、私なんてもっともっと前から

(この地味な)中国新聞に注目していたー!!

なんといっても中国新聞の見どころは、

まずテレビ欄の下にある、占いの欄である。

この占いを読むと、いったい占いってなんだろう。。と、

これまで考えたこともないような疑問を持たざるを得ない。

大きな特徴として、

1、主語や目的語は、主に省略されている。

 

8月生→ なんのメンバーだろう。。

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8月生→ なにがエスカレートしやすいんだろう?

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2月生→ なにを入手すればいいんだろう?

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8月生→なんの話だろう?

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特徴その2、敵ということばが頻繁に出てくる。

 

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特徴その3、

抽象的すぎてさっぱり意味が分からないものから、

あまりに具体的すぎて恐ろしくなるようなものまで、振れ幅が大きい。

その上、「意外に」とか「感じ」とか、「かも」の多用。

 

 

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10月生 →「「無意味な談笑」?

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6月生 → 汗をかいて優位に??

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6月生 → 姿を消すことができて??

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1月生 →  どさくさにまぎれて問題が、(「解決」ではなく)終了。

3月生 → 「一気に男女の関係が」、、、

 

と、占いの枠を大胆にはみだしている気がする。

数えてみると、たった21文字の枠であるが、その21文字はあまりに

奔放で、あえて表現するなら、まるで「打ち水」のよう。

つまり、柄杓で水をすくって玄関先に「えいっ、えいっ」と投げているよう

な日本語なのである。

毎日これを書く占い師もさぞやご苦労されているのだろう。

たまに苦し紛れな感じが伝わるのだが、それがかえって

機械ではなく、本物の人間が書いていると感じさせる。

まるで知り合いのおばさんと話しているような親近感。

占い師の人物像や気分がなんとなく手に取るようにわかる。

もはやこれは占いではないと、私は思う。

ここで全部紹介できないのが残念だが、

以下、私のコレクションの一部です。

 

 

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特徴その4、 読者にむけてではなく、ある個人(私か!)に向けてのメッセージのようにも思える

 

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特徴その5、意外に、道徳無視というか。。。

「自分の利益だけ考えた方が」、「下心を持った方がいい」など心強いアドバイス。

 

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この占いを「ばかばかしい」「的外れ」「意味が感じられない」

「まったく当たらない」と怒る人がいてもおかしくないでしょう。

それはごもっともかもしれない。でも私は日本語の奥深さを

考えさせてくれるこの占い欄が、好きだ。

それをきまじめに連載する、度量のある中国新聞が、好きだ。

 

 

では、つぎに 中国新聞の、スポーツ面を見てみよう。

この見出しはいったいどんなおじさんが考えているのだろうか、

と想像してしまう。

カープへの愛で、燃えている見出しの数々。

(粘っコイだなんて、、、♡なかなか高度なダジャレである。)

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この庶民的な感じが、川辺のアパートに暮らす今の私にたまらなく

フィットするのである。

川にむかう机で、コーヒーを飲みながら中国新聞を広げて、

広島って、あなどれないなー、と思うのであった。

コイお粗末3連敗!!(これはシャレにならない‼︎)

 

 

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コメント1件

  • のりねえ より:

    こんな占いダイスキ!
    世の中こんなモンさ♪

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